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知られざる名作

【知られざる名作】漫画の新人賞を受賞した女子高生・かおる。しかしその受賞作は、かおるの名前を使って兄が投稿したBL漫画で…!? レジェンド・ゆうきまさみ先生が、『白暮のクロニクル』と並行して不定期連載していた『でぃす×こみ』は、漫画好きほど楽しめる仕掛けを持った”漫画の漫画”の名作です!

ゆうきまさみ『でぃす×こみ』(小学館)1巻より ゆうきまさみ先生といえば、言わずと知れた漫画界のレジェンド。『究極超人あ~る』『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』など、漫画史に輝く傑作を数多く生み出し続けている、まさに伝説的…

【知られざる名作】大学進学のために福岡から上京したヒロインは、うっかりミスから映画サークルの先輩(男)とルームシェアすることになってしまって…!? 恋愛漫画の名手・犬上すくね先生が優しく描くキャンパスライフ・ラブコメディ『バターナッツ!』の甘酸っぱさがすごい!

犬上すくね『バターナッツ!』(小学館)1巻より もうすぐ4月。進学や就職に伴い、新しい環境で暮らし始める方も多いのではないでしょうか。本日はそんな「新生活」からスタートする物語をご紹介します。 2014年から2015年にかけて『サンデーGX』で連載され…

【知られざる名作】きみが一緒だったから乗り越えられた――。強気なOLの慧子と、ちょっと天然な大学生の蘭。2011年3月から東京でルームシェアを始めた二人の暮らしを、たくさんの笑いと少しの涙を交えて描く、アキリ先生の意欲作『ストレッチ』は、読めば体も心もほぐれていく静かな名作です

アキリ『ストレッチ』(小学館)1巻より 「好きすぎて教えたくない漫画」がたまにあります。あまりにも自分の心を捉えすぎているので、「これは自分だけの宝物」と思っていたいような作品が……。って、もちろん自分以外にも読者はたくさんいるんですけどね。…

【知られざる名作】引退して太った殺し屋はかつての敵と再会し、日本の田舎町で暮らすニワトリの親子は徒歩でフランスを目指す! まさかの”週刊”ペースで連載された名作短編11作品を収録した、『もやしもん』『惑わない星』の石川雅之先生による奇跡の短編集『週刊石川雅之』を18年越しに激推しします!

石川雅之『週刊石川雅之』(講談社)より 漫画の基本は「短編」だと思います。なぜならどんな長編作品も、だいたい初出時は雑誌に”一話ずつ”載っていくので、短いページ数の中で毎回「面白い」と思わせる技術がなければ「今週面白くなかったな」となり、アン…

【知られざる名作】小さな町の小さな映画館「かすみ座」を経営するのは、口は悪いが腕はいい映写技師”トーワ”と、記憶喪失なのに映画のことだけは異常に詳しい青年“もぎり”のワケありコンビ。『明日、シネマかすみ座で』は、過去に囚われた二人と名画座に集まる人々とを描いた人間ドラマの秀作です!

本郷地下『明日、シネマかすみ座で』(KADOKAWA)1巻より 突然ですが、「名画座」が好きです。名画座とは、旧作映画を二本立て・三本立てといった形で、安価な値段で上映する映画館のこと。最近はあまり行けていませんが、学生時代にはよく行っていました。 …

【知られざる名作】”狩猟系YouTuber”として生計を立てている千秋は、性同一性障害の苦しみを抱えて生きていた……ある父子の葛藤と和解を描き「少年ジャンプ+」で大きな反響を呼んだ表題作と、その後日譚が収録された『遠田おと短編集 にくをはぐ』は、今この世界に必要な一冊

『遠田おと短編集 にくをはぐ』(集英社)より 集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」は、『SPY×FAMILY』や『怪獣8号』といった連載作品が人気を博す一方で、読切漫画の意欲作が多く掲載されているという特徴も持っています。編集長のインタビュー記事↓によ…

【知られざる名作】”私にはえげつない秘密がある”……子供と大人、男性と女性、生者と死者という異なる二つの属性の間を揺蕩う四人の大学生が織りなす痛切な物語。『不器用な先輩。』『HGに恋するふたり』の工藤マコト先生の初単行本『木曜日は君と泣きたい。』には、二つの”驚き”が仕掛けられている!

工藤マコト『木曜日は君と泣きたい。』(祥伝社)1巻より 工藤 マコト先生といえば、現在ヤングガンガンで『不器用な先輩。』、ガンダムエースで『HG(ハイグレード)に恋するふたり』を同時連載中の人気漫画家さんです。思わずため息が出るほど美しい絵が魅…

【知られざる名作】『恋は雨上がりのように』や『九龍ジェネリックロマンス』では絶対に読むことができない、もうひとつの”眉月じゅんワールド”を体験してみませんか? 『さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集』は、長編作品よりもテーマ性を重視した読みごたえ抜群の一冊です!

眉月じゅん『さよならデイジー』(集英社)より 獲ってしまったのです。『九龍ジェネリックロマンス』が、このマンガがすごい!の3位を。『九龍ジェネリックロマンス』は大好きな作品で、YJに第1話が掲載された時から読んでいるので、近日中にこのブログで紹…

【知られざる名作】学生時代の小林秀雄が、若き天才詩人・中原中也と出会う! 後に日本近代史に名を残す二人の文学者と、魔性の女優・長谷川泰子との”三角関係”を描いた史実に基づく物語『最果てにサーカス』は、文学作品のフレーズがまるでミュージカルのように織り込まれる、詩情豊かな群像劇!

月子『最果てにサーカス』(小学館)1巻より 小林 秀雄(1902-1983)といえば、『私小説論』『考へるヒント』などの著作で知られる、日本の文芸評論を確立した人物。そして中原 中也(1907-1937)は、「月夜の浜辺」「汚れつちまつた悲しみに」などの詩で知…

【知られざる名作】荒廃した東京を走る、ある列車を守るために戦う少女たち。運命に呪われた、忍びの少年たちの悲しき戦い――漫画界の至宝・伊藤悠先生が1999年〜2008年の間に発表した傑作短篇を初めて単行本化した『歌屑 伊藤悠初期短編集』は、漫画好きの人にこそ読んで欲しい充実の300ページ!

伊藤悠『歌屑 伊藤悠初期短編集』(集英社)より いきなり個人的な話をして申し訳ありませんが、もし筆者が「人生で最も好きな漫画」を3作品選べと言われたら、(悩みに悩むとは思うのですが、)20歳前後の頃に出会った、以下の3作を挙げると思います。 幸村…

【知られざる名作】ふたりで観ると、映画はもっと楽しい! 毎週金曜日の夜に”お泊まり映画鑑賞会”を開く女子大生、小春と麻由美……タイプの違うふたりが、観た映画についてあれこれ感想を語り合う、そのゆるやかな時間が何よりも尊い! 『私と彼女のお泊まり映画』の優しい世界に浸ってみませんか?

安田剛助『私と彼女のお泊まり映画』(新潮社)1巻より 先日、たまたまラジオの語学番組を聴いていて知ったのですが、英語では「親友」を表すのに「best friend」だけでなく「soulmate」という言い方もあるのだとか。直訳すると「心の友」でジャイアンっぽく…

【知られざる名作】山手線は140円で土星に繋がり、放課後の校舎はゼリー人間が占拠、人工知能が反乱を起こし、テーマパークは地底人が支配する! 女子高生2人組の”すこしふしぎ”な高校生活を描いた、新しくて懐かしい作品『好奇心は女子高生を殺す』はセンス・オブ・ワンダーに溢れてる!

高橋聖一『好奇心は女子高生を殺す』(小学館)1巻より 「好奇心は猫をも殺す」というイギリスのことわざがあります。西洋では“A cat has nine lives.”(猫には命が九個ある)と言われるほど、「猫はしぶとい生き物」だと認識されているそうなのですが、そん…

【知られざる名作】「憧れの美女と飲みに行く」という夢のような日々を手に入れた、平凡な若手サラリーマン……しかし本当の戦いはそこからだった! 実在の"変わった飲み屋"を巡る物語『綺麗なおねえさんと呑むお酒は好きですか?』は、夢見がちな男子に非情な現実を突きつける必読のラブコメディ!

いづみみなみ『綺麗なおねえさんと呑むお酒は好きですか?』(KADOKAWA)1巻より 本日ご紹介するのは、抜群に絵がかわいい漫画です(何しろ「あなたのために作ったかわいいコミック誌」こと『月刊コミックキューン』で連載されていた作品ですからね)。そし…

【知られざる名作】谷中のメロンパン、銀座のサンドイッチ、門前仲町の豆かん……放課後、ワンコインで食べられる美味しいものを探し回る女子高生ふたり組の友情を、東京の四季を描き出す美しいカラーイラストと共に綴る『東京黄昏買い食い部』は、全1巻でまとまった庶民派グルメガイドの決定版かも!

鈴木小波『東京黄昏買い食い部』(KADOKAWA)より 「東京」とひとことで言っても、その中には色々な町があります。電車のひと駅ごとに異なる個性や特色を持った町があって、そんな様々な町が数えきれないほど集まった集合体が「東京」……なのではないかと思い…

【知られざる名作】「面白い漫画」ってどんな漫画? 「ヒーローの必須条件」って何だろう? 自分が「漫画の登場人物」だと自覚させられた主人公が、強大な悪と戦いながら打ち切り回避を目指す、『裏サンデー』黎明期の未完の傑作『ゼクレアトル 〜神マンガ戦記〜』は読み応え抜群の”メタ漫画”!

戸塚たくす・阿久井真『ゼクレアトル 〜神マンガ戦記〜』(小学館)1巻より メタフィクション。それは、通常であれば作品世界内に登場するはずがない「作者」や「読者」のような存在が登場して作品に影響を与える、などといった虚構性をあえて強調するような…

【知られざる名作】成年漫画誌の編集部に突然現れた、「あー」や「うー」しか喋らない謎の新人作家。彼女が持ち込んだ原稿を読んだ編集者は才能を見出し、二人は同棲しながら二人三脚で作品制作を始める――漫画愛が全編に溢れる『あーとかうーしか言えない』は全ての漫画好きに読んで欲しい名作!

近藤笑真『あーとかうーしか言えない』(小学館)1巻より たとえば『ニュー・シネマ・パラダイス』などの“映画をテーマにした映画”、『SHIROBAKO』などの”アニメをテーマにしたアニメ”のように、漫画の世界にも”漫画をテーマにした漫画”が数多く存在し、その…

【知られざる名作】野球を愛してやまない主人公が、愛してやまない”球場メシ”を食べる! 観戦の日は三食すべてを球場内で調達する筋金入りのプロ野球ファンが、実在の球場で実在のグルメを食べまくり、こだわりと薀蓄を語りまくる本格野球漫画『球場三食』を読むと今すぐ野球場に行きたくなる!

渡辺保裕『球場三食』(講談社)1巻より 新型コロナウイルスの影響で、例年とは全く違うシーズンになった2020年のプロ野球。開幕も遅れ、当初は無観客での開催でもありましたが、途中からは”有観客”の開催が認められ、レギュラーシーズンを全て消化すること…

【知られざる名作】大人気作『来世は他人がいい』の前日譚となる読み切りが、2015年の時点で描かれていた! 小西明日翔先生の商業デビュー作にして、ヤクザの組長の孫・吉乃と、吉乃に想いを寄せる組長の養子・翔真との出会いを描いた”エピソード0”『二人は底辺』はファン必読の短編です!

小西明日翔『二人は底辺』(一迅社)より 2017年から『アフタヌーン』誌で連載され、既に累計90万部を突破、「このマンガがすごい!」や「次にくるマンガ大賞」などにもノミネートされる大人気作となった、小西明日翔先生の『来世は他人がいい』(講談社、4…

【知られざる名作】入学早々、先輩に名前を「ハイフン」と呼び間違えられた斉藤 一は、それ以降もその先輩に振り回され続けるが、いつしか先輩への気持ちは恋愛感情に変わっていた。だが、先輩には既に恋人がいて……。大学生の恋愛をリアルに描いたシギサワカヤ先生の『ファムファタル』は胸が苦しくなる名作

シギサワカヤ『ファムファタル』(KADOKAWA)1巻より ファム・ファタル(あるいは「ファム・ファタール」と表記する場合も多いですね)とは”Femme fatale”、フランス語で「運命の女」という意味ですが、往々にして「男を破滅させる魔性の女」というニュアン…

【知られざる名作】長年の夢に挫折したり、成就しそうもない片想いに囚われたり……それでも彼らは一歩ずつ、新たな道に向かって歩み始める。連作短編形式で、大学生たちの青春の屈託を優しく、そして少しビターに描いた、やまむらはじめ先生による群像劇の名作『夢のアトサキ』

やまむらはじめ『夢のアトサキ』(少年画報社)より 大学生――それは特殊な環境に身を置く時期だと思います。高校生までのように受験勉強に追われるわけではなく、社会人のように仕事で心身をすり減らすわけでもない、多くの人にとっては人生最初で最後のモラ…

【知られざる名作】一学期の終わり、ラブレターでの告白を断った葉月。しかし、相手の男子のことを、知れば知るほど気持ちが募っていって……高校生のピュアな初恋を丁寧に描き出した、増田里穂『スタンドバイミー・ラブレター』(全1巻)は、疲れた心を癒やしてくれる優しい物語

増田里穂『スタンドバイミー・ラブレター』(集英社)より 「漫画を読む」という趣味は、なにげにメンタルをえぐられる時も多いものですよね。推しが死んだり、連載が打ち切られたり、逆になかなか連載が再開しなかったり……楽しい時ばかりではありません。 …

【知られざる名作】毒親からの虐待に苦しむ少年。その魂を救ったのは同級生の少女だった。しかし夏休み明け、彼女の存在はクラスメイト全員の記憶から消えていて――。次々と起こる予想外の展開にページをめくる手が止まらない! 衝撃の純愛ストーリー『透明の君』全4巻、超オススメです!

季生みなと『透明の君』(小学館)1巻より 「こんなことある!?」といえば、『鬼滅の刃』那田蜘蛛山編の我妻 善逸のセリフとしておなじみですが、本日紹介する漫画も「こんなことある!?」と叫びたくなるような、衝撃の展開が続く作品です。 季生みなと『透明…

【知られざる名作】バイト先で無限にボケとツッコミを繰り返す二人の高校生……決してキラキラしてはいない青春、だけど彼らの日常は最高に可笑しく、いとおしい! ギャグと胸キュンのバランスが絶妙すぎる名作『うたかたダイアログ』

稲井カオル『うたかたダイアログ』(白泉社)1巻より 「中学生以下の人には残念なお話ですが 高校生になったからって 部活が超盛り上がったり 俺様男子に迫られたり 超能力が発現したり ロボを操縦したり 世界を救ったり 逆に壊したり そういった青春を送る…

【知られざる名作】めちゃくちゃ残念すぎる性格の女子……だけどなぜか、気になって仕方ない! ヒットメーカー・くずしろ先生の”早すぎた傑作”『れんあいこわい』の続編をいつまでも待ち続けます!

くずしろ『れんあいこわい』(一迅社)1巻より くずしろ先生といえば、『姫のためなら死ねる』『兄の嫁と暮らしています。』『永世乙女の戦い方』『笑顔のたえない職場です。』など、ヒット作を続々と生み出している漫画家さんです。本日は、そのくずしろ先…

【知られざる名作】平日の夜、チェーン店での”ひとり飲み”……それはバリキャリ女子の至福の瞬間! コナリミサト『ひとりで飲めるもん!』は、是非ドラマ化してほしい名作

コナリミサト『ひとりで飲めるもん!』(芳文社)より あらかじめ注意しておきますが、今日ご紹介する漫画を読むとものすごくお腹が空いて、「てんや」とか「餃子の王将」とか「はなまるうどん」とか、そういうチェーン店に今すぐ行きたくなってしまいます。…