【週末イッキ読み推奨】2033年、恋愛が忌避されマッチングによる結婚が常識になった日本。「非-恋愛」の時代を象徴するシェアハウスで突如起きた大量殺人事件、その犠牲者たちの追悼記事を書くことになった二人の女性記者が見たものは……。『ルポルタージュ』は読者の胸の奥底にある隠れた感情を抉り出す
『極主夫道』など多くの人気作品が連載されている新潮社の漫画サイト「くらげバンチ」にて、4月13日から売野機子先生の新連載が始まることが発表されました!!!!!! やったー!!!!!!
売野機子【公式】 on Twitter: "巨弾新連載、始動!『MAMA』の売野機子が満を持して放つ最新作は、本格ファンタジー! 雪の中を旅する二人の少年、羽のないドラゴン、彼らの旅の目的とは…!?
というわけで本日は、売野機子先生の現時点での長編最新作である『ルポルタージュ』(幻冬舎→講談社、全6巻)をご紹介します。本作は日本のストーリー漫画の最先端を行く大傑作という表現が全く過言にならない、本当に素晴らしい傑作長編だと筆者は思っています。
続きを読む【知られざる名作】漫画の新人賞を受賞した女子高生・かおる。しかしその受賞作は、かおるの名前を使って兄が投稿したBL漫画で…!? レジェンド・ゆうきまさみ先生が、『白暮のクロニクル』と並行して不定期連載していた『でぃす×こみ』は、漫画好きほど楽しめる仕掛けを持った”漫画の漫画”の名作です!
ゆうきまさみ先生といえば、言わずと知れた漫画界のレジェンド。『究極超人あ~る』『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』など、漫画史に輝く傑作を数多く生み出し続けている、まさに伝説的な存在です。
その、ゆうきまさみ先生が2013年から2017年にかけて連載されていた『白暮のクロニクル』(小学館、全11巻)は、吸血鬼にも似た不老の種族”オキナガ”が社会に溶け込んでいる現代日本を舞台に、「12年に一度」の間隔で起こり続ける連続殺人事件の謎を追う、SFミステリーの傑作でした。
そんな『白暮のクロニクル』と並行する形で、2013年から2017年にかけて不定期連載されていた作品『でぃす×こみ』(小学館、全3巻)をご存知でしょうか? 重厚な『白暮のクロニクル』と対を成すように、『でぃす×こみ』は新人漫画家を主人公にした軽やかなコメディでした。漫画好きの人ほど楽しめるような、ある”仕掛け”も用意されているこの作品を今日はご紹介します。
続きを読む【週末イッキ読み推奨】ある日突然、男たちの”初恋の思念体”が見える体質になってしまった少年・タロウ。初恋の相手と10年ぶりに再会するものの、待っていたのは意外すぎる事態で……『少年のアビス』の峰浪りょう先生が少年サンデーで連載していた名作『初恋ゾンビ』は安心安全な”光のラブコメ”です!
毎週毎週震えています。何にって、ヤングジャンプに載っている『少年のアビス』にです。この世の最果てのような田舎町で、逃げ場のない人間関係や家族関係に苦しめられる主人公・令児くんの明日はどっちだ。モテることがこんなに羨ましくない主人公は初めてです。
さて、本日ご紹介するのは、その『少年のアビス』の作者・峰浪りょう先生が、『少年のアビス』以前に連載されていた作品です。というと、『少年のアビス』のようにダークで救いがない漫画かと思われるかもしれませんが、ご安心ください。本作は3年以上にわたって少年サンデーで連載された、胸がキュンキュンするような”光のラブコメディ”なのです! 『少年のアビス』と同じ人が描いているとはとても思えないような爽やかさに溢れた名作『初恋ゾンビ』(全17巻、小学館)の魅力を本日はご紹介していきます。
続きを読む【知られざる名作】きみが一緒だったから乗り越えられた――。強気なOLの慧子と、ちょっと天然な大学生の蘭。2011年3月から東京でルームシェアを始めた二人の暮らしを、たくさんの笑いと少しの涙を交えて描く、アキリ先生の意欲作『ストレッチ』は、読めば体も心もほぐれていく静かな名作です
「好きすぎて教えたくない漫画」がたまにあります。あまりにも自分の心を捉えすぎているので、「これは自分だけの宝物」と思っていたいような作品が……。って、もちろん自分以外にも読者はたくさんいるんですけどね。気持ちの問題です(?)。
本日ご紹介するのはそんな作品です。2013年から2015年にかけて、小学館のサイト「やわらかスピリッツ」で連載されたアキリ先生による作品『ストレッチ』(全4巻)は、社会人と大学生のルームシェア生活を描いた”百合漫画”あるいは”百合に近い雰囲気を持った漫画”であり、基本的にはリラックスして読めるコメディなのですが、時折胸の奥をぎゅっと掴まれるようなシーンが差し挟まれていく……そんな作品なのです。
続きを読む