【年末年始特別編】さあ始まりました2021年！ 今年はどんな漫画がブレイクしていくのでしょうか！ 「2021年1月1日時点でまだ第1巻が出ていない漫画」の中からお薦めの作品を7つ紹介します（第1話へのリンク付きで）！
新年、明けましておめでとうございます。昨年は望外なほどたくさんの方に記事を読んでいただき、本当に嬉しかったです。今年もご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年1回目の記事では、本日（2021年1月1日）時点で「まだ第1巻が出ていない漫画」の中から、個人的にお薦めしたい作品をご紹介していきたいと思います。webで第1話が読める作品については、第1話へのリンクもつけておきますので、漫画選びの参考にしていただければ幸いです。2021年にブレイクするのはこの作品達だ（多分）！
●鈴木祐斗『SAKAMOTO DAYS』（少年ジャンプ）
[DAYS 1]SAKAMOTO DAYS／本誌新連載試し読み - 鈴木祐斗 | 少年ジャンプ＋
ジャンプ＋で「骸区」「ロッカールーム」というキレッキレの読切を2作連続で発表した新鋭・鈴木祐斗先生が少年ジャンプでスタートさせた新連載は、引退した元・殺し屋とエスパーの青年が街で起こる事件に立ち向かうコメディタッチな作品。過激な描写は控えめになったものの、新人離れした画力と、少年誌らしいストーリーが絶妙です。
●佐々木尚『アラガネの子』（ジャンプ＋）
王道冒険漫画が読みたい人に絶対の自信を持ってお薦めできる作品です。「石」が生活の中心となっている世界で、家族の仇を探す少年・灰（カイ）が、鉱石職人・朱星（アケボシ）の弟子となり、師弟の冒険の旅が始まります。宝石に秘められた特殊な力を利用したカッコいい武器など胸を熱くさせる要素が多いですし、アナログで着彩されたカラーページの美しさにも思わず息を呑みます。
●スガワラエスコ『シャドークロス』（ヤングジャンプ）
[第1話] シャドークロス - スガワラエスコ | となりのヤングジャンプ
体質で「人に触ることができない」冬実が、ダンススポーツの選手・忍と出会い、ダンサーとしての道を歩み始める物語。「ひとり」の時間が長かったヒロインだからこそ、「ふたり」で踊れることの歓びが読者にもダイレクトに伝わってきます。スガワラ先生の既刊『マドンナはガラスケースの中』『花待ついばら めぐる春』と同様に、絵柄がものすごく魅力的なところも素敵です。
●須賀達郎『ボールパークでつかまえて！』（モーニング）
ボールパークでつかまえて！ - 須賀達郎 / 第１話 ビール売り子のルリコさん | コミックDAYS
野球場の「ビールの売り子さん」をヒロインに据えたコメディ作品です。いつも元気な新人売り子のルリコさんを中心に、野球ファンや関係者、選手やその家族など色んな人の日常を描いていくこの漫画は、「オタクに優しいギャル」が好きな人にはど真ん中のストライクだと思います。毎週ゆるーく読めてしまえるこういう作品、雑誌には絶対必要だと思うんですよね。
●今村翔吾・恵広史『カンギバンカ』（少年マガジン）
カンギバンカ - 原作/今村翔吾 漫画/恵広史 / 【第一面】松に集う子ども | マガポケ
主君殺し・大仏殿焼討ちなどの悪行で知られ、織田信長にも謀反を起こした戦国武将・松永久秀を描いた歴史小説『じんかん』を、『ブラッディ・マンデイ』の恵広史先生が漫画化。戦乱の世を必死で生き延びようとする孤児たちの過酷な運命が、のちの松永久秀とどう繋がっていくのか……骨太なストーリーで読み応えがあります。ちなみに「カンギバンカ」とは造語で、「奸」「義」、そして「万華」もしくは「挽歌」を表しているそうです。
●熊倉献『ブランクスペース』（コミプレ）
ブランクスペース - 熊倉献 / #1 緑茶も紅茶も | コミプレ｜ヒーローズ編集部が運営する無料マンガサイト
デビュー短編集『春と盆暗』がスマッシュヒットとなった熊倉献先生の初めての長編作品ですが、『春と盆暗』のような所謂”不思議ちゃん”のヒロインを描くゆるふわ漫画なのかな？ とか思っているととんでもないところに連れて行かれます。「何が青春だ、クソが」という作中の台詞が透明な刃物になって読者の胸に突き刺さるような……今にも血が流れ出しそうな思春期の鋭い破壊衝動が描かれていきます。目が離せない作品です。
●桜谷シュウ『ニワトリ・ファイター』（コミプレ）
【新連載】ニワトリ・ファイター - 桜谷シュウ / 第1羽 獣聚鳥散 | コミプレ｜ヒーローズ編集部が運営する無料マンガサイト
“鬼獣”と呼ばれる謎の巨大生物に蹂躙される日本。鬼獣に立ち向かったのは一羽のニワトリだった――。この作者の方、めちゃめちゃ漫画が上手いのになんでニワトリを主人公にしたのかマジでわからないのですが、とにかく「ハードボイルドな雄鶏が巨大な怪物をなぎ倒していく」という痛快娯楽作品です。いやでも本当、なんでニワトリなの？ 面白いけども！
1巻が出たら紹介記事を書きたいと思っていた作品達なのですが、待ちきれずについ先走ってしまいました！ 2020年は『鬼滅の刃』を筆頭にヒット作が続出した年でしたが、2021年も漫画界の未来はきっと明るい……そんな予感が筆者はしております。
